守成円蔵のちいさな世界

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<<   作成日時 : 2009/08/11 20:36   >>

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自称「ウイスキー通」女史と飲む。

ウイスキーの似合う女というのはなかなかない。似合わないと決め付けるつもりもない。大いに飲むべきだと思うし、似合う女はちゃんといる。でも、男臭く宣伝されすぎたために、女性にとってとっつきにくい酒であるのは確かでもある。

分からないなら、分からないと言ってくれればそれでいい。それをさも知っていると振舞うならば、すぐバレて格好悪い思いをすることもある。

女史をまぜて数人のグループでウイスキーのテイスティングをしたときのこと。ある銘柄を飲んだ後に、その10年ものを試すことになった。当然、ノーマルと熟成させたものでは味わいは違ってくる。そこで女史がしゃしゃり出た。

「私はちょっとウイスキーには詳しいの。目をつぶっているから、今のノーマルと10年もの、それぞれストレートで並べてくださらない?」…ブラインドでどっちが10年ものか当てるという。

まあ、直前にノーマルを飲んだわけだし、そんな難しくはないだろう。外れたにしても、こんなもんはちょっとしたお遊びに過ぎない。

かくて、テーブルにはそれぞれストレートで1ショットのウイスキーが2種類並んだ。彼女は目を閉じたまま、それぞれを手に渡されて口に含んでゆく。

・・・おっと大事なことを忘れていた。あなたの後輩が、ちょいといたずらを仕掛けたのですよ。あなたが眼を閉じているのをいいことに、ノーマルのショットグラスの中身をよそに移し、そっと水を注いであなたに渡したのです。

「水かよ!!!」みたいなリアクションを期待していたずらしたんですねきっと。

だから、彼女がいま試飲しているのは「10年もの」と「水」なんです。まあ、水というのは厳密には、元々ウイスキーが入っていたグラスに水を注いだもの、ですから酒の香りくらいはするでしょうが。

彼女は眼を閉じてじっくり吟味しています。しばし…(周囲は笑いをかみ殺し中)

「うん、やっぱり10年ものは違うわ。こっちよ」

彼女がマジ顔で選んだのは、「水」のグラスだった。10年ものと水とを飲んで、水のほうが10年もののウイスキーだと言う。かわいそうに・・・一同爆笑、僕は内心どっちらけ。本気で利き酒しようと思ったら、味覚が麻痺しないように酒は吐き出さなければならないとはいうものの、水を選んで酒だと言ってしまってはさすがに、ね。

だからあんまり格好つけないことです。
知らないことは知らないというべきです。


この話にはもうひとつの側面があって、水であっても本気で酒と信じて飲めば酒の味わいがあるのかもしれないということです。水で酔うことも可能かもしれません。彼女もそうだったのかもしれません。

ところが、たかが酒の席の戯れ事ではすみませんでした。僕が業務上で彼女と接していて、彼女が何かにつけて独善的で、思い込みで独断専行してミスを重ねる理由がこの一件でよくわかったような気がしました。それから、自分の目や耳や舌で感じて判断することがいかに大事か。水はやはり、飲んで水だとわからないといけない。そういえば、彼女は自分で調べずに他人の情報を鵜呑みにする癖があった。

そんな彼女は後に、顧客のひとりが故意にもたらした誤った情報に踊らされ、自社内のチームとしての活動を逸脱し単身スタンドプレーに走ってクレーム発生。降格。やっぱりね、というのが正直な感想。

それにしてもとっさの機転でイタズラを決行した後輩君のセンスが素晴らしかった。とくにノーマルのグラスのほうを下げたことが。後輩君はやはりこの後、仕事で順調に成長を遂げていったのでありました。

ブラインドテストには、ご用心、ご用心。

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