島らっきょ

らっきょうが大嫌いだった私。

カレーとかについてくる、甘く酸っぱいラッキョウ漬け。私はアレが苦手です。子供のころ食べたっきりだから、もう20年は確実に口にしていないシロモノ。だいたいが、砂糖と酸味のコンビネーションがダメ。酢豚ダメ。酢の物ダメ。パイン乗せたハンバーグ殺す。その同類で、らっきょうもダメ。

そういうことで、おそらく死ぬまで喰うことはなかろうし、食わなくたってさして人生に影響はないと、軽視していたらっきょうにヤラれたのは数年前。それは沖縄でのことでした。

沖縄には「島らっきょ」というのがあります。本土のらっきょうとどう違うのかといえば、たぶん同じなんだと思いますが、敢えて言えば、本土のそれよりずいぶん貧弱で細長い。だから、余計見向きもしていなかったんです。

それを、なんかの拍子に居酒屋かどっかで食べてびっくり。劇的にウマい、沖縄の島らっきょ。(←なぜだかアチラでは「島らっきょう」と書かずに「島らっきょ」で全島統一されている。)それも、食べ方はぜんぜん違います。むいたラッキョウを、軽く塩漬けにしてある、それだけ。器に盛って鰹節ふりかけていただく。そんなもんが、異常に旨いのだ。参りました。

これがビールや泡盛とよく合う。もう、虜。

ただし、やたら匂うので要注意。夜食べたら翌朝もその匂いは確実に残ります。たとえば、密やかなオフィスラブを営むカップルが夜に二人で食べたとしましょう。翌日出社したなら、同じ香りを発するわけで、あやしい関係なのはもうバレバレです。そんくらいわかりやすいです。焼肉を食う関係は男女の関係などどいうのは生易しい。男と女は島らっきょ食わなきゃ完成しませんよ。

私は、覚えたての頃、ハマってしまい狂ったようにラッキョウでオリオンビールを飲りました。そのまま夜行船に乗り込んだのですが、狭いキャビンの中はおそらく猛烈な悪臭で一晩中満たされたと思うのです。いま思えば、あのとき乗り合わせた船客の人たちには、本当に、本当にすまないことをしたと反省しています。

そんな私の手元に、島らっきょが入りました。沖縄の畑の赤茶けた土のついた、新鮮なものです。それで今晩はテレビを見ながら、新聞を広げてらっきょをむきました。こうやって、くだらないテレビをただ見ているだけじゃなく、何かむいたりむしったりつぶしたりとかしながら見ていると、「勝った」というささやかな満足感が得られます。何に勝ったのかがイマイチ自分でもわかってませんが。

たまねぎと同じで、どこまでむいてもむけてしまうので、中庸という言葉を自らに言い聞かせながらの作業の末、ドラマが終わるころにはちょっとしたムカレらっきょの山が。そして、部屋中に充満するらっきょ臭(ネギ系です)。

こいつらに軽く塩振る程度にして、ひともみ、そして容器に入れて一晩…、と。

明日の夜あたりが楽しみです。

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この記事へのコメント

円蔵
2007年05月01日 12:02
管理人から補足です。

いつのまにか検索でたどり着く方がそこそこおられるようで。

上記の文章、書きっぱなしになってましたが、実際のところ1日程度の浅漬けだと辛すぎて食べるのキツいです。好みの問題ですが。個人的には半月ほどたったくらいがいいかな。試しながらベストを見つけてください。エシャロットを大量にいただいたときも同様に塩で漬けましたが、同じようなものが出来上がりました。

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