埠頭を渡る風

いつかふたりがただの友達だったとき。

そして、いつかふたりはただの友達ではなくなって。

そして、いまはふたりはおそらくもう恋人同士ではないのでしょう。

もう今はただの友達なんだけど、ただの友達ではないような。

そんな不思議な、微妙な、ふたりの関係。

いまはこういうのってずいぶん普通にあるみたいですが。いや、昔だってあったか、「別れても好きな人」なんてね。
埠頭を渡る風

青いとばりが道の果てに続いてる 悲しい夜は私をとなりに乗せて
街の灯りは遠くなびくほうき星 何もいわずに私のそばにいて

埠頭を渡る風を見たのは いつか二人がただの友達だった日ね
今のあなたはひとり傷つき 忘れた景色 探しにここへ来たの

もうそれ以上 もうそれ以上 やさしくなんてしなくていいのよ
いつでも強がる姿 嘘になる

セメント積んだ倉庫の陰で ひざを抱えるあなたは急に幼い
だから短いキスをあげるよ それは失くした写真にするみたいに

もうそれ以上 もうそれ以上 優しくなんてしなくていいのよ
いつでも強がる姿 好きだから

白い吐息が闇の中へ消えてゆく 凍える夜は私を隣りに乗せて
ゆるいカーブであなたに倒れてみたら 何も訊かずに横顔で笑って

青いとばりが道の果てに続いてる 悲しい夜は私をとなりに乗せて
街の灯りは遠くなびくほうき星 何もいわずに私のそばにいて

「彼氏がいても、前カレとたまには会ってセックスも」みたいな見出しで、いまどきの恋愛事情をどこかの週刊誌が書いているらしいが、新聞広告で見ただけだ。ほっとけ。そんなコンビニエントな関係も結構だけれど、ちょっとただれた関係ともいえるかな。・・・それもいいけどな。

松任谷由実の「埠頭を渡る風」。この歌詞の中のふたりは、そんな週刊誌の世界とはちょっと違って(別にそうでもいいけど)、もっと爽やかなのです。

港の夜風に吹かれる「ふたり」の情景が、とてもよくイメージできます。「失くした写真にするような短いキス」ってのは、それだけでふたりの関係がわかる、素晴らしい描写ですね。1980年の…じゃなかった、1978年のアルバム「流線型 '80」から。


しかし、この曲以前も取り上げたような気がしてならないんだけど、過去ログに見当たらないからやってなかったのでしょう。なんかすっきりしないけど、そういうことで。

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