大山遭難は個人のミスか人災か?

先日の遭難。ご無事で、なにより。

でも、大山での遭難はかなりレアケースだと思うけど、結構あなどれない山だなあ。

大山というと山陰の大山(だいせん)が全国的に有名でしょうが、神奈川の大山(おおやま)というのがあります。落語にも「大山詣り」ってえのがあるくらいで、こいつは神奈川のほうで。

しかし、県民の多くがここで???となる。なにゆえ、大山で遭難するのか?と。登山には違いないが、どっちかというとハードなハイキングって感じの山だ。道もおおむね整備されていて間違えようがない。多くの登山客は伊勢原駅からバスで山すそまで行き、ケーブルカーで中腹まで上がり、間違えようのない登山道が頂上まで続き、そのまま戻ってくれば間違いはないのに。

間違えるのだとしたら、頂上から先、違うルートをとった場合か。同じ伊勢原でも、不動尻経由で日向薬師に下りられるし、その近隣の厚木市・広沢寺へ降りたり、また西へいけば秦野のヤビツ峠へ出たり。また、僕はよく知らないけど清川村の札掛方面へ出たりとか、そういうマニアな下り方をした場合だろうか…それにしても4日も迷うのか…イヤな想像も膨らむし、ひょっとしたら大山にすら登っていないんじゃないかとか、変な方向に思考が向かう。

しかし、いずれにしても大山で遭難死はなかろう!と思っていたら、昨日、無事発見。よかったですね。心配された80代のおじいさんは、経験豊富な山登りストだったんですね。なによりよかったよかった。
<登山不明>川崎の家族4人無事発見 神奈川・大山
(2006年10月18日 毎日新聞)
神奈川県伊勢原市の大山(1252メートル)に登ると15日朝に川崎市の自宅を出た男女4人が行方不明になっている問題で、川崎市消防局のヘリが18日午後、同県清川村内で男女とみられる4人を発見した。生命に別条はない模様。

4人は15日午前7時ごろ、日帰りの予定で自宅を出発したが、同日夜になっても帰宅せず、16日未明に夫●●さん(54)が宮前署に届け出た。県警に「大山ケーブルカー車内で●●さん一行らしき4人を見た」「大山頂上付近で4人を見た」との目撃情報が寄せられていたことから、機動隊員や伊勢原署員など計400人が18日午前から大山を捜索していた。

では問題。なぜ彼らは遭難したのか?このへんは地元カナロコ・神奈川新聞がその後の詳細をフォローしてくれている。
大山登山で不明の4人を全員救出/厚木
(2006年10月19日 神奈川新聞)

丹沢山系の大山(一、二五一メートル、伊勢原市)登山に出掛けて連絡が途絶えていた家族四人が十八日午後一時すぎ、厚木市内の山中で川崎市消防局のヘリコプターに発見され、全員が救助された。四人ともけがはなく会話などもできるが、疲労が激しいため伊勢原市内の病院に搬送された。救助された際、「道なき道を歩いて迷ってしまった」などと話していたという。
(中略)
四人が見つかったのは、大山山頂から北東に約一・五キロの地点。手ぬぐいを空に向けて振っていたという。

●●さんが県警に説明した話によると、十五日昼すぎに大山の山頂に到着。東方の日向薬師方面に下山する予定で、登山経験が豊富な●●さんをリーダーに下り始めた。しかし道に迷い、不動尻付近で野宿した。十六日は沢から下ろうとしたが道が分からず、引き返して野宿。十七日は動かずに待機し、十八日には再び沢から下っていた。

四人は携帯していたパンや菓子などを食べて空腹をしのいだが、十六日夜以降は沢の水を飲んで過ごした。●●さん以外は携帯電話を持っていたが、電波が届かなかったという。

うーむ、不動尻から日向薬師を目指したか。ここは僕も知ってるルートだ。

つうか、下ってきた彼らと逆向きになるけど、昨年の暮れに僕は七沢の広沢寺から登りました。広沢寺でも日向薬師でも、そんなに地理的には遠くない。どっちの登山口から登っても不動尻付近で合流して大山山頂へ向かうはずだ。

僕が登ったときだと、広沢寺から登っていって不動尻付近というのだろうか、「山頂方面と日向薬師への分かれ道」が非常に分かりにくかった。かたや上り、かたや下りだから間違えそうにないんだけど、要所なんだから看板くらい置いて欲しいと不安になったものだ。その先の上りも、低い杉の木かなんかのうす暗い気味の悪い道を上がって、鹿封じの木橋をわたって、それからいったん小高い山の上に出る(名前はわからないけど、いったん平坦になる場所だ)。ここがまた分かれ道になってて、大山山頂を目指す場合はここでいったん下りになる。別の道をたどると、ぜんぜん別の山に向かうルートとなる(当たり前だが)。ここのポイントは看板があったものの、なんだかわかりにくい看板だったような記憶がある。

さらに大山山頂に向かってくと、尾根の稜線だけかろうじて残っていて両わきの山肌は完全に崩壊している箇所がいくつも続く。それって幅50センチくらいの道。これがまるで宙に浮くように残っていて両わきの鎖だけが頼り。右見ても左見ても崩落中の谷。空中回廊!とか笑ってらんない。伊勢原市だか厚木市だか清川村だか管轄は知らないが、いいのかあんなんで。

厚木市はこの不動尻ルートにケーブルだかロープウェーだかしらないが、採算の目処もないのに大金を投入しようという馬鹿な計画を練っている。東名厚木ICそばの赤字タレ流しビルの失敗が生きていない。そんなことの前にまともな登山道として整備することから地道にやって欲しい。山すその方でも【山神トンネル】なんか名前も恐ろしいし真っ暗でちびりそうだし、その前後はガケ崩れやら山水が出て厚さ5センチで路面凍結してるやら大自然がキバむきすぎ。それも自然だけどさ。ロープウェイの前にやってもらいたいよね。

事件にかこつけて文句いわせてもらいました。でもね、今回の遭難一家も、たぶん僕が上で書いたような、不明瞭なポイントで道を誤ったのではないかと想像しますよ。いかがですか?

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